ZZR400
「ZZR400」とは?
本格派ツアラーとして日本国外向けに製造されていたZZR600と大半の部品が共通で、日本国内向けとして本来600ccであったエンジンをダウンボア・ダウンストロークした400ccのエンジンを搭載し、足回りを変更した仕様になっている。
このため、400ccクラスでありながら大型バイク並の車格を持っているオートバイとして有名。
車体に伴い重量も乾燥重量で193kg(N型では195kg、N型排ガス規制後は197kg)と大型バイクそのものであるが、堅牢なフレームや、余力のあるサスペンション、制動力で、十分な運動性も確保していた。
しかし、いざ降りてしまうと、多少取り回しが重い。また、400ccとしては、タイヤやブレーキパッドなど、各種消耗品の消耗が早い傾向がある。
また、雑誌などで大柄な車体をグイグイ引っ張る力強いエンジンなどと紹介されたこともあるが、本来の姿である600cc版と比較するとアンダーパワーである感は否めない。
ただし、加速性も含めて、同じ400ccとの比較において、劣ると言うほどのものではない。
先に述べたように600ccクラスの車体によるデメリットも大きいが、その反面、剛性の高い安定したフレームは長距離ツーリングや高速走行時の安定性に寄与する。
車格としてZZR400の比較対象となる大型自動二輪車は実際には有り余るほどの高出力を発揮するため、スロットル操作がシビアになることを考えると、総合的に見た場合の疲労感の少なさにおいてはクラスの中でも非常に評価が高い。
ZZRの外装は空力特性に優れ、気流の乱れがライダーや車体を直接たたくことがないため、高速走行時の安定性をもたらすとともに、疲労の軽減や、寒さ対策に大きく寄与する。
また、積載性能も装備が充実している。
反面、フレームをしっかり覆った構造になるため、軽整備でもカウリングを取り外す必要が出てくるため、整備性には、やや劣る。
馬力規制によるモデルチェンジで、当時のK型から1993年にN型へ変更された。
また、2001年の排ガス規制によるモデルチェンジで馬力が若干低下したが顕著な差はなく、引き続きN型となった。
最終的には400ccクラスにおいて、唯一市販されていたフルフェアリング(カウル)装備の車両となっていたが、2006年モデル(追加カラーのみ)をもって現行モデルとしての新車販売は終了となった。
位置づけは若干異なるものの、400ccクラスのNinjaとして君臨していたGPZ400R系列の車種であったため、2010年にER-6fベースのNinja400Rが発売されるまでの間、400ccクラスのNinjaは一時姿を消した。
スピードメーターは時速190kmまで刻みがあり、最高速度は時速190km(速度リミッター作動)まで達することが可能である。最大エンジン回転数は14000rpm。
「ZZR400」の動画
「ZZR400」のスペック
エンジン種類 | 水冷4ストローク直列4気筒DOHC | 総排気量 | 399cm3 |
---|---|---|---|
最高出力 | 53ps/11000rpm | 最大トルク | 3.8kg-m/9000rpm |
全長 | 2070mm | 全幅 | 695mm |
全高 | 1175mm | シート高 | 780mm |
ブレーキ形式(前) | 油圧式セミフローティングダブルディスク | ブレーキ形式(後) | 油圧式ディスク |
始動方式 | 潤滑方式 | ||
変速機形式 | 常噛6段リターン | 燃料タンク容量 | 18L |
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